背骨の動きを良くするストレッチ・エクササイズ
こんにちは、トモヒトです。
今回は、背骨の動きを良くするストレッチ・エクササイズをご紹介します。
背骨の動きが良くなれば、体幹をうまく使うことにつながります。
もくじ
背骨についてもっと知ろう!
まずは、背骨について解剖学から見ていきます。
背骨は、椎骨と呼ばれる24個の骨が積み木のように重なった構造になっています。
椎骨は、上から7個の頸椎(首の骨)、12個の胸椎(胸部の骨)、5個の腰椎(腰の骨)と分けられます。
腰椎の下には仙骨・尾骨があり、骨盤も背骨の動きに関係してきます。
背骨は本来、自然なカーブを描き、身体への衝撃を吸収します。
背骨の動きとしては、前後に曲がる(屈曲・伸展)、横方向に曲がる(側屈)、左右に捻る(回旋)があります。
背骨の動きを良くするストレッチ・エクササイズ(屈曲・伸展)
まずは、屈曲・伸展の動きを良くするストレッチ・エクササイズをご紹介します。
キャットアンドドッグ
- 肩の真下に手首、股関節の真下に膝がくるように四つ這いになります。
このとき頭から尾骨までが一直線になるようにします。 - 息を吐きながらおへそをのぞき込むように背中を丸めていきます。
このとき肩甲骨は外側に開き(外転)、骨盤は背中側に回転(後傾)するように動かします。 - 息を吸いながら胸を張るように背中を反らせます(反りすぎると腰を痛める危険性があるため注意する)。
このとき肩甲骨は中心に寄せ(内転)、骨盤はお腹側に回転(前傾)するように動かします。 - これをゆっくりと繰り返します。
ポイントとしては、背骨だけでなく、骨盤や肩甲骨の動きも連動させることです。
また、椎骨を1つ1つ動かすイメージで行うとより効果的です。
座位での背骨の屈曲・伸展
- 両手を背中の後ろについて長座になります。
- 息を吐きながら、骨盤を後傾させて、背中を丸めていきます。
肩はできるだけ動かさず、顔は背骨を丸める動きにつられて自然に下を向くようにします。 - 息を吐き切ったら、骨盤を前傾させながら息を吸い、背中をまっすぐに伸ばしていきます。
- 腰がまっすぐになったところで、腰を反らせずに胸を広げていきます。
このとき首も上に伸ばす意識で行います。
このエクササイズでも、背骨の動きと骨盤の動きを連動させることがポイントです。
背骨の動きを良くするストレッチ・エクササイズ(側屈)
次は、側屈の動きを良くするストレッチ・エクササイズをご紹介します。
四つ這いでの背骨の側屈
- 肩の真下に手首、股関節の真下に膝がくるように四つ這いになります。
このとき頭から尾骨までが一直線になるようにします。 - 肩越しに後ろをのぞき込むようにして、上体を横に曲げていきます。
- 反対側も行い、これを繰り返します。
ポイントとしては、椎骨1つ1つを動かすイメージで行います。
立位での体側のストレッチ
- 足を肩幅に開いて立ち、片足の母趾球に体重を乗せます。
体重を乗せた足と同じ側の手は真上に伸ばします。 - 息を吐きながら、手を上げた側の肋骨と骨盤を引き離すイメージで脇腹を伸ばします。
- これと同時に反対側の脇腹を縮めていきます。
- 反対側も同様に行います。
Tスパイン・モビリティ
このエクササイズは、胸椎の側屈に重点を置いています。
- 正座をするように両膝を床について座り、爪先を立てます。
両手を頭の後ろに添えて、T字を作るように肘を真横に開きます。 - 骨盤と腰椎が動かないように、上体を真横に倒します。
このとき両肘はT字が崩れないように注意します。 - 左右交互に繰り返します。
背骨の動きを良くするストレッチ・エクササイズ(回旋)
次は、回旋の動きを良くするストレッチ・エクササイズをご紹介します。
ゲーターチョップ・セパレーション
このストレッチは、胸椎・腰椎上部の回旋をターゲットにしています。
- 床で横向きに寝て、両膝を揃えて曲げます。
両腕を肩の前に真っすぐ伸ばし、手のひらを合わせます。 - 上側の手を目で追いながら、半円を描くように反対側へ開きます。
- これを数回繰り返し、反対側も行います。
ポイントは、捻りにつられて骨盤が動かないようにすることです。
骨盤が動いてしまうと、ストレッチの効果が半減してしまいます。
下肢回旋ストレッチ
このストレッチは、腰椎下部の回旋をターゲットにしています。
- 仰向けになり両腕が一直線になるように開きます。
股関節と膝を90°に曲げて足を上げます。 - 肩甲骨が浮かないように左右に脚を倒します。
- これを左右交互に繰り返します。
ポイントは、捻りにつられて肩甲骨が浮かないようにすることです。
肩甲骨が浮いてしまうと、ストレッチの効果が半減してしまいます。
最後に
今回は、背骨の動きを良くするストレッチ・エクササイズをご紹介しました。
背骨を意識して動かすということは普段の生活ではほとんどないと思います。
動作の質を高めるためにも、意識的に背骨の動きをコントロールできるようになることが必要です。
また、側屈や回旋は左右差がある方も少なくないかと思います。
動きの悪い側は回数を増やして、左右差をなくすようにしてください。
最後に、今回の記事の参考資料をご紹介します。
- Clem W. Thompson, R. T. Floyd(中村千秋, 竹内真希 訳):身体運動の解剖学 改訂版(2002)
- 中村千秋:走動作のファンクショナルトレーニング 機能改善と障害予防のためのパフォーマンストレーニング(2013)
- 牧野講平:「関節力」トレーニング 運動パフォーマンス劇的アップ&故障予防(2016)
- 有吉与志恵:アスリートのためのコアトレ2 必ず強くなるセルフコンディショニング(2008)
- 伊藤昇:スーパーボディを読む ジョーダン、ウッズ、玉三郎の「胴体力」 改訂版(2011)
最後までお読みいただきありがとうございました。
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