テニスに必要な身体の使い方につながる!ジュニアで身につけたい「投げる」動作

2020/07/09
 
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小学校時代に硬式テニスを始め、大学ではスポーツ科学について学びました。 戦術的なテニスプレーヤーを育成して、おもしろいテニスをするプレーヤーを増やし、日本テニス界の更なる発展に少しでも貢献できればと考えています。

こんにちは、トモヒトです。

今回は、ジュニアで身につけておきたい「投げる」動作について見ていきます。

 

「投げる」動作には、テニスに必要な身体の使い方も含まれていて、神経系の発達が著しいジュニアのうちにしっかりと身につけておきたい動作といえます。

「投げる」動作(オーバーハンドスロー)のチェックポイントと、それを身につけるための練習法について詳しく見ていきます。

「投げる」動作のチェックポイント

まずは、「投げる」動作でどこに注意するとよいのかを見ていきます。

例えば、「観察的評価法による幼児の基本的動作様式の発達」の中では、以下の特徴を持った「投げる」動作が最高点を得られるという評価基準になっています。

腕の動作

  • 投射する側の腕と肩を後方へ引き上げ、反対側へひねる
  • むちを打つような動きで腕を振る
  • 腕の振りがフォロースルーを伴う
  • 準備局面でワインドアップ動作を伴う

脚の動作

  • 投射する腕と逆側の脚のステップがある
  • 投射する腕と逆側の脚の引き上げがある

体幹の動作

  • 臀部を反対側へひねり、脚のステップによる回転がある

体重の移動

  • 体重が後ろ足から前足へ移動する

 

小学生を対象とした「ヒトの基本動作の発達特性に基づく小学校体育科における教育内容(Ⅱ)-操作系・回転系の運動についてー」では、次のような「投げる」動作のパターンを挙げています。

投げ手の逆足を大きく踏み出しバックスイングは円形で下から行い、腰の回転の先行、躯幹の捻転、肩の回転、肘の遅れ、さらにボールを保持している手が最後に動く、いわゆる身体全体を”鞭”のように使う投げ方

また、オーバーハンドスローの発達については、次のようにまとめています。

オーバーハンドスローの動作パターンの発達は、経験を含む加齢によって、(ⅰ)隣接する上側の身体部位を後方に残し各関節を伸展できる、(ⅱ)下肢から順に、並進運動を回転運動に変えられる、(ⅲ)各分節の回転タイミングをずらし、上側の部分ほど遅らせることができる、ようになるとまとめられる。

これらをまとめると、次のような部分に気をつける必要があると考えられます。

  • 下半身→体幹→腕の順に下から順に動き出している
  • 投げる手と逆側の足を大きく踏み出している
  • 後ろから前への体重移動がある
  • 腰→胸郭の順番に、体幹の捻じれを伴った体幹の回転がある
  • 肩→肘→手の順番に、鞭のような動きで腕を振る

この後出てくる「投げる」動作の練習でも、これらのチェックポイントを意識しながら行うようにします。

 

「投げる」動作の練習法

「投げる」動作のチェックポイントを確認したところで、それらを身につけるための様々な投げ方をご紹介します。

ケンケン投げ

これは、「逆側の足のステップ」と「体重移動」を意識させるための投げ方です。

  1. 横向きになり、投げる手と同じ側の足で片足立ちをします。
  2. 浮かせている足を大きく踏み出してボールを投げます。

 

振り返り投げ

これは、「下半身から体幹、腕への連動」と「体幹の捻じれ」を意識させるための投げ方です。

  1. 投げる方向に対して背中を向けて立ちます。
    このとき、投げる手と同じ側の足のつま先を軽く内側に向けておきます(軸足のつま先が投げる方向と真反対を向いていると、身体の構造上骨盤が十分に回せないです)。
  2. 投げる手と逆側の足を投げる方向に踏み出し、振り返ってボールを投げます。
    足のステップにつられて、腰や胸郭が順々に回っているかを観察するようにしてください。

最初から全力で投げると身体を痛める危険性があるので、最初はゆっくりから始めて、徐々に力強い投げ方になるようにしてください。

 

正面向き投げ

これは、「体幹の捻じれ」と「腕の鞭のような動き」を意識させるための投げ方です。

  1. 投げる方向に向かって正面向きで立ち、投げる手の方の肘を肩よりも高い位置で曲げます。
  2. 体幹を上げた手の方へ捻り、ひねり戻してボールを投げます。

ポイントは、腕の力を抜いて体幹のひねり戻しで勝手に腕が振られるようにして投げることです。

 

投げ方を3つご紹介しましたが、これらの投げ方を試した後に、必ず普段の投げ方をさせて動きに変化があるか確認してみてください。




 

これも投げる練習になる!「投げる」動作につながる昔の遊び

昔の遊びの中には、「投げる」動作の練習にもなるものがあります。

「投げる」動作の練習になる遊びは、メンコ紙鉄砲です。

この2つの遊びは、「腕の振り」を身につけるのに適しています。

ちょっとした息抜きに遊べば、「投げる」動作の練習にもなって一石二鳥ですね。

 

最後に

今回は、「投げる」動作について書いてきました。

「投げる」動作はサーブだけでなく、実はストロークの身体の使い方にも影響を与えます。

まだ神経系が成熟しきっていないジュニアであれば、テニスの技術を身につけるベースとして「投げる」動作の練習もしておきたいですね。

 

最後に、今回の記事の参考資料をご紹介します。

  • 中村和彦、武長理栄、川路昌寛、川添公仁、篠原俊明、山本敏之、山縣然太朗、宮丸凱史:観察的評価法による幼児の基本的動作様式の発達(2011)
  • 後藤幸弘:ヒトの基本動作の発達特性に基づく小学校体育科における教育内容(Ⅱ)-操作系・回転系の運動についてー(2008)

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

ご意見ご感想ありましたら、ぜひコメントお願いします。

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小学校時代に硬式テニスを始め、大学ではスポーツ科学について学びました。 戦術的なテニスプレーヤーを育成して、おもしろいテニスをするプレーヤーを増やし、日本テニス界の更なる発展に少しでも貢献できればと考えています。

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