戦術的なテニスプレーヤーの育成に必要な考え方
戦術的なプレーは次の2つの要素を掛け合わせたものだと考えます。
戦術的なプレー=戦術的思考力×ボールコントロール力
つまり、いかに戦術的に最善の選択をしてそれを適確に実行できるかが戦術的なプレーの鍵だといえます。
このように考えていくと、戦術的思考力とボールコントロール力を高めることが、戦術的なテニスプレーヤーの育成に必要だと考えられます。
フォーム指導なしのテニス指導の基本コンセプト
「フォーム指導なしのテニス指導」では、球出し練習によるフォーム指導は行わず、トレーニングとラリーによって戦術的思考力とボールコントロール力を高めていきます。
具体的には、次の4つの要素を向上させていくことで戦術的なプレーヤーを育成していきます。
- 肩甲骨・背骨・股関節の動き
- コーディネーション能力・球技の能力
- 技術・スキル
- 戦術
肩甲骨・背骨・股関節の動き
肩甲骨・背骨・股関節の動きは動作の中心です。
肩甲骨・背骨・股関節の動きを良くすることは、技術・スキルの質向上につながります。
ウォーミングアップのメニューやトレーニングに、肩甲骨・背骨・股関節の動きに関わる要素を取り入れます。
コーディネーション能力・球技の能力
コーディネーション能力と球技の能力は技術の土台であり、技術の質に関わります。
一般的なコーディネーション能力向上を目的としたトレーニングとテニスに特異的なコーディネーション能力向上を目的としたトレーニングを取り入れることで、コーディネーション能力と球技の能力を向上させます。
技術・スキル
技術・スキルを高めるためには、コーディネーション能力向上とターゲットゾーンを設定したラリーがカギとなります。
コーディネーショントレーニングを行うことで、テニスの各ショットに求められる身体の使い方を向上させます。
加えて、ターゲットゾーンを設定したラリーを通して、ボールコントロール力を向上させます。
戦術
戦術に関しては、「テニスの基本戦術の理解・実践」と「状況に応じてラリーを組み立てる創造力」が必要です。
戦術の向上に関しては、戦術要素の高いラリーを行います。